身強(みきょう)・身弱(みじゃく)とは、人間的なタイプを表す言葉です。 人間的なタイプのなかでも、自我が強いかどうかを表します。 身強は自我が強めのタイプ、身弱は自我が弱めのタイプです。
身強か身弱かということと、肉体的に強靭かどうかや健康かどうかは関係ありません。 四柱推命で鑑定してみると、細身で小柄な人が身強であったり、屈強なマッチョマンが身弱であったりします。
また、物静かに見える人が身強であったり、多くの人と交流している人が身弱である場合もあります。 見極めのポイントは自我が強いかどうかです。 物静かに自分のやりたいことを推し進めている身強の人もいれば、 細やかに気配りしながら多くの人と交流する身弱の人もいます。
身強の人は、自己主張が強めで、何事にも積極的にチャレンジするタイプです。 あまり細かいことを考えず、大胆に行動してスケールの大きな成功を手に入れられる可能性があります。
一方で、何事もパワーで押し切るようなところがあります。 そのため、物事の進め方が強引であったり、体力的に無理をしてしまうことがあるかもしれません。
人間関係においては、自分から相手に働きかけるタイプと言えるでしょう。 きちんと自己主張できるのは身強の長所ですが、 自己主張が強くなり過ぎれば他人と衝突することもあるかもしれません。
身弱の人は、自己主張が控えめで、よく考えてから物事を進めるタイプです。 段取りや調整なども上手いため、計画を滞りなく遂行したり丁寧な仕事をすることが得意です。 また、何らかの才能や特技を秘めているタイプでもあります。
一方で、何か大きなことを成し遂げるにはパワー不足の場合もあります。 そのため、アタマの中では緻密に考えていても実行力がともなわない、といったこともあるかもしれません。
人間関係においては、相手に合わせることが苦にならないタイプと言えるでしょう。 協調性があって自分を抑えることができるのは身弱の長所ですが、 気を使い過ぎてストレスをためてしまうことがあるかもしれません。
身強・身弱の判断は、具体的には“命式中の日干が強いかどうか”で行います。 命式を鑑定する際、自分自身を表す日干が、 命式中の他の干支から強められているか弱められているかで身強か身弱かを判断します。
ひとくちに日干が強められている弱められていると言っても、 どのくらい、どのように、強められているのか弱められているのかが重要です。 命式によっては、身強・身弱の判断が微妙になる場合もあります。
例えば、日干「甲」の命式中に「寅」や「卯」があれば日干は強められ、 「申」や「酉」があれば日干は弱められますが、 どの程度強められているか弱められているかの見極めは、命式全体のバランスや鑑定する人によって異なるかもしれません。
また、日干「甲」の命式中に「壬」があれば、木の五行と水の五行ですから、日干が強められるはずです。 しかし、命式全体のバランスによっては、多過ぎる水がかえって「甲」を弱らせてしまうかもしれません。
身強や身弱というのは程度の問題です。 極身強・身強・身中・身弱・極身弱という具合に、強から弱まで様々なタイプがグラデーションで分布しています。
身強・身弱のどちらが運勢が良い悪いということはありません。 どちらが良い悪いということではなく、身強なりの良さ悪さ、身弱なりの良さ悪さがあるということになります。