格局(かっきょく)とは、四柱推命の命式をタイプ別に分類したもので、その人の人生観や価値観を表すとされます。 格局を判別するには、命式がそれぞれの格局の条件を満たしているかどうかをみます。
格局の取り方は流派や占い師によって異なることがありますが、 普通格局(ふつうかっきょく)10タイプと特別格局(とくべつかっきょく)6タイプの16種類に分類することが多いようです。 普通格局が全体の9割、特別格局が1割程度とされます。
普通格局(ふつうかっきょく)は、内格(ないかく)とも呼ばれます。 極端な身強・身弱ではなく、比較的バランスが取れている命式と言えるでしょう。
例外はありますが、普通格局の場合は月支元命(げっしげんめい)の通変星と格局は同じものになることが多いです。
普通格局には、以下の10タイプがあります。
特別格局(とくべつかっきょく)は、外格(がいかく)とも呼ばれます。 極身強や極身弱であるために普通格局に収まらない特別な格局です。 極身強や極身弱のように極端に偏った命式の持ち主は、一芸に秀でるなど個性的になりやすいとされます。
極身強(ごくみきょう)は、命式中の日干が極端に強められているタイプです。 極身弱(ごくみじゃく)は、命式中の日干が極端に弱められているタイプです。 肉体的に屈強か虚弱かは関係なく、性格面において自我が極強/極弱ということです。
特別格局には、以下の6タイプがあります。
比肩格(ひけんかく)・建禄格(けんろくかく)は、独立心が旺盛で自分の意志で人生を切り拓いていくタイプです。 マイペースな性格をしており、自分の思うやり方で成果を挙げようとします。 意志が強く負けず嫌いで、目標を達成するまであきらめません。
劫財格(ごうざいかく)・月刃格(げつじんかく)は、自分のスタイルを貫く勝負師タイプです。 勝ち負けへのこだわりが強く、不屈の精神で勝利するまでやり抜きます。 高級志向で消費を好むところがあり、お金を使って贅沢をしたり派手に遊ぶことがあります。
食神格(しょくじんかく)は、好きなことをして気持ちよくいられることを重視するタイプです。 面倒なことや複雑なことは嫌いで、楽しいこと美味しいものが大好きです。 身勝手でわがままとも言えますが、明るく福々しい雰囲気があって周りから愛されます。
傷官格(しょうかんかく)は、アタマの回転速く感性鋭いクリエイタータイプです。 持ち物のセンスが良かったり、文章やイラストの才能があったり、技術の習得に長けていたりします。 言葉や感情のニュアンスに敏感なため、対人関係で傷つきやすい繊細な一面もあります。
偏財格(へんざいかく)は、様々な人と交流する愛嬌あるタイプです。 人をもてなすのが好きで他人に親切なため、この人の周りには自然と人が集まります。 人との交流が自然と仕事や収入につながっていく強い財運を持った人です。
正財格(せいざいかく)は、地に足の着いた堅実で合理的なタイプです。 勢いでリスクをとることをせず、安全確実なやり方で物事を進めます。 無謀なことをしないでマジメに働く姿勢は、職場などで高く評価され周りから信用されます。
偏官格(へんかんかく)は、理屈よりも実践を重視するタイプです。 やらずに考えているよりは、とにかく行動してみるようなところがあります。 責任感の強いまっすぐな性格で、自分の職務は最後までやり抜きます。
正官格(せいかんかく)は、マジメに働く優秀なエリートタイプです。 責任感が強く常識的な言動を守れるため、キチンとした職場にも適応しやすいでしょう。 世間体を気にするところがあり、名誉あるポジションにいることを喜びます。
偏印格(へんいんかく)は、独自の視点で物事をとらえる知的好奇心旺盛なタイプです。 斬新なアイデアが出せるので、クリエイティブな職種などで能力を発揮しやすいでしょう。 住む場所や職場などを転々と変える人が多いのも特長のひとつです。
印綬格(いんじゅかく)は、知識と教養を大切にするインテリタイプです。 学問や研究の世界を好み、勉強や研究を重ねて自分を磨きます。 一方で、俗世間から距離をおくところがあり、どこか世間知らずな面があるかもしれません。
従旺格(じゅうおうかく)は、極身強で「比肩」と「劫財」が多いタイプです。 自己主張の強いマイペースな性格で、物事を自分の思うように進めます。 多少の失敗や挫折を経験してもくじけず、自分のやりたいことや自分のやり方を貫きます。 吉凶のふり幅が大きく、良い時期と悪い時期がハッキリしています。
従強格(じゅうきょうかく)は、極身強で「偏印」と「印綬」が多いタイプです。 知的好奇心が旺盛で、興味を持ったことをひたすら探求します。 研究者や教育者として大成する可能性を秘めている人と言えそうです。 良い先生や師匠にめぐりあって、良い方向へ導いてもらうことが開運のカギとなるでしょう。
従児格(じゅうじかく)は、極身弱で「食神」と「傷官」が多いタイプです。 クリエイティブな才能に恵まれており、何かをつくったり生み出すことが好きで向いています。 伸び伸びと才能を発揮できる環境に身を置くと、成功する確率が高まるでしょう。
従財格(じゅうざいかく)は、極身弱で「偏財」と「正財」が多いタイプです。 サービス精神旺盛で、見返りを求めず心から他人に親切にできる人です。 お金や人材が周りに集まってきやすく、人へのもてなしがさらなる財を引き寄せます。 人に喜んでもらうことを仕事にすると、成功する確率が高まるでしょう。
従殺格(じゅうさつかく)は、極身弱で「偏官」と「正官」が多いタイプです。 物事を管理したり遂行する能力が高く、やるべきことをどんどんこなしていきます。 そうした能力は、組織に属したほうが活かせるかもしれません。 組織人としての誇りを持ち、任務を全うすることに喜びを感じるでしょう。
従勢格(じゅうせいかく)は、極身弱で「食神」「傷官」「偏財」「正財」「偏官」「正官」が均等なタイプです。 自己主張の少ない穏やかな性格で、周りに合わせられる柔軟性があります。 バランス感覚に優れており、たいていの人から好かれます。 誰かのサポート役や組織の裏方などの役割を見出すことで成功する確率が高まるでしょう。
命式によっては、格局の判別が微妙な場合があります。 そうした命式で格局を正しく判別したい場合は、信頼できる占い師にさんにみてもらうことをおすすめします。