墓(ぼ)は、十二運(じゅうにうん)のひとつです。
十二運は命式中の五行や通変星の強弱を表したもので、 胎(たい)・養(よう)・長生(ちょうせい)・沐浴(もくよく)・冠帯(かんたい)・建禄(けんろく)・帝旺(ていおう)・衰(すい)・病(びょう)・死(し)・墓(ぼ)・絶(ぜつ) の十二種類があります。
そのなかで墓は、人の一生に例えれば“墓”に入った状態です。 力量は弱く、活発さは失われており、地中に埋まっているように停滞した運気です。
墓は、人の一生に例えれば墓に入っている状態、植物に例えれば枯れ木が土に還ってバクテリアなどに分解されていく状態です。
墓に入っているということは、逆に言えば何もかもが無くなったわけではありません。 骨や枝などが土のなかに残っており、それらをため込んでいるイメージです。
ため込んだ運気をそのまま放置して死滅させていくような状態ですから、ある意味もったいない運気と言えるでしょう。
命式中(特に月柱や日柱)に墓がある人は、マイペースに自分の好きなことに没頭する人物でしょう。 世の中の動きや他人の言動にはあまり影響されず、自分の世界観を持っています。
基本的に内向きな性格であり、趣味や学問などの世界に入り込んで楽しんでいます。 俗世間に関心を持たず、わが道をいく研究者のようなイメージです。 この傾向が強まると孤独を愛する面が出てくるかもしれません。
節約や貯金ができるしっかりした人ですが、お金に限らず何でも貯めたがるところがあります。 ため込んだものが活用されずに埃をかぶっていたり、使わない物まで捨てずにとっておくことがあるかもしれません。
自分の趣味や研究を世の中に発信する、使わない物は人に譲る、使うべきお金は使う…という具合に、 自分が持っている知識・物品・金銭などを掘り起こして活かす意識を持つことで道が開けるでしょう。
尚、命式に「墓」という文字があるとドキッとしますが、「墓」だから寿命が短いという意味ではありません。 運気の強弱を人の一生になぞらえて「墓」という文字が当てられているだけです。
上記は、月柱や日柱の十二運が墓の人に、特に表れやすい傾向です。 年柱や時柱の十二運が墓の人も、少し上記の傾向があるかもしれません。