沐浴(もくよく)は、十二運(じゅうにうん)のひとつです。
十二運は命式中の五行や通変星の強弱を表したもので、 胎(たい)・養(よう)・長生(ちょうせい)・沐浴(もくよく)・冠帯(かんたい)・建禄(けんろく)・帝旺(ていおう)・衰(すい)・病(びょう)・死(し)・墓(ぼ)・絶(ぜつ) の十二種類があります。
そのなかで沐浴は、人の一生に例えれば“思春期を迎える”ように、不安や迷いが多くなりがちな運気です。 十二運のなかでは勢いは中くらいで力量は増えていく過程にありますが、 一本調子で上がっていくというよりは、暗中模索しながらスパイラル状に伸びていくイメージです。
沐浴は、人の一生に例えれば思春期、植物に例えれば若葉の状態です。 若者が悩み迷ったり、植物が自然環境にさらされて淘汰されるような試練を経験する運気です。
ここまでは保護者の庇護や種子の栄養分でやってこられたけれど、 ここからは独り立ちしていかなけばならない…といった時期なのです。
沐浴には勢いがありますが、その勢いで自分自身がまいってしまうような危うさもあります。 まっすぐに育たずに捻くれてしまったり、淘汰に負けてしまうこともあるかもしれません。
精神的に不安定になりやすく無防備でもあるため、 恋愛のトラブルを招きやすいのも沐浴の特徴のひとつです。
命式中(特に月柱や日柱)に沐浴がある人は、自意識の強い人物でしょう。 不安や迷いを感じやすく寂しがり屋でもありますが、一方で自我が強く自己中心的な一面も持っています。
傍からみると、可能性を秘めた若者のような、花開く前のつぼみのような雰囲気です。 自分自身をさらけだすような素直さがあるので、わがままに振舞っても周りから愛されやすいでしょう。
芸術家や芸能人などのアーティスティックな分野で活躍する人もいるかもしれません。
上記は、月柱や日柱の十二運が沐浴の人に、特に表れやすい傾向です。 年柱や時柱の十二運が沐浴の人も、少し上記の傾向があるかもしれません。