衰(すい)は、十二運(じゅうにうん)のひとつです。
十二運は命式中の五行や通変星の強弱を表したもので、 胎(たい)・養(よう)・長生(ちょうせい)・沐浴(もくよく)・冠帯(かんたい)・建禄(けんろく)・帝旺(ていおう)・衰(すい)・病(びょう)・死(し)・墓(ぼ)・絶(ぜつ) の十二種類があります。
そのなかで衰は、人の一生に例えれば“気力や体力の衰えを感じ始める初老期”のような運気です。 力量は強くはありませんが、穏やかで落ち着いた運気です。
衰は、人の一生に例えれば衰えを感じ始める初老、植物に例えれば成長が止まりやがて葉を落とし始める前の樹木です。
衰という語感からは衰弱してしまった状態を連想しますが、力のある状態から徐々に衰えが始まる運気です。 一番のピークを過ぎたとはいえ、まだまだ力を残しています。
活発さは鳴りを潜め、保守的で動きも緩慢になります。 新しい事業を立ち上げていくような勢いは少なくても、穏やかに過ごすにはほど良い運気と言えるでしょう。
命式中(特に月柱や日柱)に衰がある人は、温厚で保守的な人物でしょう。
新しいことに挑戦するよりは安定志向であり、無謀な冒険は好みません。 日々の仕事を積み上げる職人のような気質であり、何かの技能に深く精通している人もいるかもしれません。
周りとの協調性があり、人の苦労を自分のことのように感じられる気持ちのやさしい人です。 仕事だけではなく家庭や趣味などのプライベートも大切にします。
一方で、取り越し苦労なところがあるかもしれません。 先行きを悲観しがちであり、年齢を重ねるごとにその傾向が強まります。
上記は、月柱や日柱の十二運が衰の人に、特に表れやすい傾向です。 年柱や時柱の十二運が衰の人も、少し上記の傾向があるかもしれません。