建禄(けんろく)は、十二運(じゅうにうん)のひとつです。
十二運は命式中の五行や通変星の強弱を表したもので、 胎(たい)・養(よう)・長生(ちょうせい)・沐浴(もくよく)・冠帯(かんたい)・建禄(けんろく)・帝旺(ていおう)・衰(すい)・病(びょう)・死(し)・墓(ぼ)・絶(ぜつ) の十二種類があります。
そのなかで建禄は、人の一生に例えれば“脂が乗った働き盛り”です。 力量は十二運のなかでも最強であり、力強い発展的な運気と言えるでしょう。
建禄は、人の一生に例えれば働き盛りの大人、植物に例えれば葉が茂ってきた成長した樹木です。
最盛期の運気であり、エネルギーに満ちて言動には自信があふれます。 多少の問題や困難があっても、それらに動じることなく乗り越えて発展していけるでしょう。
忙しく動き回る運気ですが、健康運や体力にも恵まれます。 運気の活かし方次第では、大きな富や名声を手に入れることも可能でしょう。
命式中(特に月柱や日柱)に建禄がある人は、エネルギーにあふれた活動的な人物でしょう。 運と実力を兼ね備えており、組織に属しても独立してもパワフルに成果を上げていくタイプです。
特に、身弱の人の場合、命式に建禄があれば大いにプラスに働きます。 謙虚でありながら実力があるので、ちょっとした一言にも説得力が備わります。
一方で、身強の人の場合、命式に建禄があると自信過剰の面が出てくるかもしれません。 自分の能力を過信して人の意見を聞かず、物事の進め方がワンマンになる傾向が強まります。
上記は、月柱や日柱の十二運が建禄の人に、特に表れやすい傾向です。 年柱や時柱の十二運が建禄の人も、少し上記の傾向があるかもしれません。