胎(たい)は、十二運(じゅうにうん)のひとつです。
十二運は命式中の五行や通変星の強弱を表したもので、 胎(たい)・養(よう)・長生(ちょうせい)・沐浴(もくよく)・冠帯(かんたい)・建禄(けんろく)・帝旺(ていおう)・衰(すい)・病(びょう)・死(し)・墓(ぼ)・絶(ぜつ) の十二種類があります。
そのなかで胎は、人の一生に例えれば“胎内に宿ったばかり”の始まりの運気です。 勢いはまだ弱く、一見しただけでは何も始まっていないようにも感じられます。 静かに物思いにふけっているような状態です。
胎は、人の一生に例えれば胎内に宿ったばかりの受精卵、植物に例えれば大地に蒔かれた種子です。 子宮の壁や種子の殻によって、外界の厳しさから守られているような状態です。
思考にふけっていることが多く、思考力・発想力にめぐまれます。 一方で、行動力は低くなりがちです。また、実際に行動しても、大きく発展する運気ではありません。
一人静かに細胞分裂を進めて、来るべき誕生や発芽の瞬間に向けて準備をする時期と言えるでしょう。
命式中(特に月柱や日柱)に胎がある人は、楽しいことが好きな気持ちのやさしい人物でしょう。 いつも頭のなかで考え事をしているようなところがあり、物知りでアイデアマンです。
一方で、現実をよく確認せずに、頭のなかだけで考えた理想で行動しがちです。 何かを始めたと思ったらすぐに興味を無くしてしまうような、意思が定まらないところもあるでしょう。
そのような理想主義的な傾向は、成長や経験とともに改善されていくでしょう。 初めは頭だけで行動してうまくいかないことがあっても、二度三度と経験を重ねるうちに現実を知るようになるからです。
上記は、月柱や日柱の十二運が胎の人に、特に表れやすい傾向です。 年柱や時柱の十二運が胎の人も、少し上記の傾向があるかもしれません。